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私が大学に入ってちょうど今頃、1年生の後期試験が始まる前の日、日差しは春なのに寒い日だったと思う。朝からだるかったが、試験の前の日でもあるし、きちんと出席しようと思った。しかし、2時限が終わるころには寒気もしてきた。昼休みに薬局で体温計を買って計ったら、たしか38℃後半であったように記憶している。東京で下宿していて、学部は違うが同じ大学の同年で、たまたま大阪出身者が私を含めて3人で大阪弁が飛び交う下宿であったが、やはり病気で遠く親元を離れるとさびしかったし彼らに頼るわけにも行かず、また下宿のおばさんにも頼れない。明日から試験という時で、しかも今も変わらず一夜漬けでやる状態だったのにとても試験準備をできそうにない。泣きたくなる気持ちで電車の駅を降りて、軽い坂を降りて行った。いつもなら気にしない花屋の前を通った時、急に目に入ったのがサクラソウであった。気持ちが暗いからなにか明るいものに惹かれたのだと思う。派手でもなく、それでいて元気をもらえそうな花だと思った。聞くと次々と下から新しい花芽が出てくるからどんどん枯れた花びらはとるのがいいと教えられた。熱があっても気持ちが明るくなった。
それ以来このサクラソウが好きになった。特にしんどい時ほっとする花になった。病院でも1993年新館ができ先代が病気で倒れ、経済的にも人的にも一番苦しかった時から毎年各部署においているがこのような意味で置きだしたのだと思ってもらえたらと思う。しかし最近はこのサクラソウも種類が多い。私がこだわるのはプリムラ・マラコイデスという品種だが、これ以外にも花びらの形、切れ込み方などでかなりの種類がある。それでも私の好きなサクラソウはこのマラコイデスである。 |
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