●2010年4月9日号より

「こころの健康政策構想会議」始まる


 3月21日から東京都立松沢病院で岡崎院長を座長として、こころの健康政策構想会議が発足しました。4月3日には長妻厚生労働大臣もお見えになって正式の発足を宣言されました。
これまでも旧厚生省、現厚生労働省が声をかけて、93年には 公衆衛生審議会精神保健部会で「今後における精神保健対策について」、2003年には社会保障審議会障害者部会精神障害分会報告書で「精神保健福祉の改革−入院医療中心から地域生活中心へ−」、2004年には「精神保健医療福祉の改革ビジョン−入院医療中心から地域生活中心へ−」そして2009年に今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会報告書として「精神保健医療福祉の更なる改革に向けて−入院医療中心から地域生活中心へをさらに加速−」が出されてきました。
今回の会議がこれまでのものと大きく違うのは、主体が患者さんやそのご家族であるということです。図1に表されているように、全体会議や各ワーキンググループ、その下のワーキングチームにおいても患者さんやご家族が入り、その方たちが意見を述べられるのが半分くらいで、それを取りまとめた後、そのとりまとめを患者さんやご家族の承認を得て報告書がまとめられ、最後に厚生労働大臣に提出されるということです。
つまり、役人が作った文章を各団体代表、学識経験者、そして少数の当事者やご家族の出席する場で少し討議して意見書とするのとはまったく違った発想なのです。そして各団体代表も特に日本精神科病院協会も日本精神科診療所協会も代表としてははずされているのです。結果的に、多くは公的病院、大学病院になっているのがやや偏っていますが、民間病院からは埼玉県の大宮厚生病院副院長で前日本精神神経学会理事長の小島先生と私だけが呼ばれていました。協力委員としては偏りを減らすためと、今後民間病院の変革が大切と考え、千葉の浅井先生、山梨の山角先生、金沢の松原先生の3人の先生にも入っていただくよう要請しました。それは今後変革をするには民間病院の変革が大きいことと、大学病院や公的病院の先生は、たとえ独立行政法人になっても経済感覚が薄いからです。
実際の変革時に、国にも、医療機関にも、患者さんやご家族にも無理なく、しかも迅速に進めることが必要と考えています。1950年の精神衛生法で、私宅監置が禁止され、きちんと医療を受けるようにとされていながら、1958年に精神科特例として、精神科では通常の医師配置の三分の一でよいとされたことから手薄で、しかも廉価で医療をするようにと定められたのです。それは結核やハンセン病と同じでありました。しかしいずれの病気もすでに一般医療の中に組み込まれ特例はなくなっています。
先に述べましたように、昨年の今後の精神保健医療福祉のあり方等に関する検討会報告書である「精神保健医療福祉の更なる改革に向けて−入院医療中心から地域生活中心へをさらに加速−」において、国は初めて「反省」という言葉を出しました。
これは画期的なことです。反省の償いとして大きく前進することが求められています。5月23日までは毎週末に、そして連休中も東京で泊り込んで議論が予定されています。
大きな方向性は図2に示しましたように「精神保健改革〜こころの健康セーフティネットの構築」「精神医療改革〜チーム医療・アウトリーチ・専門医療で30分医療を実現」「家族・介護者支援〜当事者を介護する家族を地域社会として支援」があげられています。ぜひ動向に注目いただきたいと思います。
            理 事 長



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